f/22

作り手によるドキュメンタリー批評

『童貞。をプロデュース』問題 テープ起こし

加賀氏と松江氏の対談 テープ起こし(5)

*誤字・脱字を修正しました。 (1/23,26)

加賀:でなんか、価値観の変化なのかもしれないですけど。やっぱおれ、狂ってると思いますもん、一連の経緯見て。価値観の順位がおかしい気がして。

松江:そうだね。

加賀:シャブ中と同じ価値観だと思うんですよ。全部の価値観の上位にシャブが来るみたいな。やってることやっぱおかしいし、狂ってる。もっとこう…そんな気がします。価値観の優先順位を見つめ直して欲しいな、と。


松江:ただその価値観が、その時はやっぱ映画だったっていうのがあるかと思う。そこは本当に思う。本当にそこは、悪かった。

加賀:だとしたら、おれも映画ですよ。それは、おれも優先順位の中で映画がやっぱり高いですよ。なんか、正直これを野放しにしていたら、おれの映画にもミソつける気がするし。そしたらま、とことんやりあうことになると思うんですよ。そこの価値観の相違の話だったら。多分、問題はそこじゃないし、

松江:そうだね。

加賀:第三者として、来ていただいているのもそういうことじゃないんだろうし。ただ僕は本当に解決したいと思ってる。今、解決していないという前提に立ってですよ。あ、そうか、これってそういうことだったんだって、まずさせなきゃいけないし、第三者、それこそ観客、これを見てた人もそうですし。これを目にした人もそうですし。その上でこれからどうするか、だと思うんですね。僕たちがこれからどうするのか、それはある種継続を伴ったものだと思うし。それによってだんだんこれが解決していくんだと思う。僕はやっぱり嘘付けないんで。嘘には嘘だって言い続けるし、間違ったことには間違ってるって言い続けるしかないんで、それはもう…それを同意していただけるのかどうか。どうなんですか?

松江:そこは、同意するよ。

加賀:やっぱり、「今後も加賀氏との和解を目指し話し合いを継続していく予定」は嘘だったとおれは思っています、だから、

松江:こん時かいた、これ?あ〜。

加賀:ま、蓋を開けたら結果嘘だったとおれは思ってるんですけど。

松江:僕はずっと、会う機会探してたよ。

加賀:密室でですけどね、密室でね。

松江:僕はだから…第三者いく前に、僕は直接話したいというのがあった。それがま、今日話せた。

加賀:話すべきだったですよ、もっと早く。こんなの出す前に、っていうか、あの舞台挨拶の時に話しておけばよかったのかもしれないし。

松江:そうだ。

加賀:もっと言えば、大元はいくらでも辿れるわけですけど。

松江:そうだね。

加賀:お互いの名誉回復に今後も務めていくということは、お約束していただける?

松江:はい。

加賀:これを含めて、この、権利侵害に関して保証していただけるんでしょうね。

松江:権利侵害?ちょっとまって、今のは?

加賀:いや、いろんな権利を侵害されているわけですよね。

松江:まずじゃ、これを全部訂正するっていうこと、

加賀:それはまず、そう。

松江:そうだよね。そこは、どういう形で出す方がいいか、僕はやっぱり直接加賀くんと確認した方がいいのかね。こういう文章を出すっていうのを。例えばだけど、直井さんと僕と加賀くんで連名でするとか、僕はそれ前に提案したと思うけど。加賀くんと僕とで連名で何か出そうというのは。こないだ夏も提案したと思うんだけど。

加賀:いや、連名じゃない方がいいんじゃないんですか。

松江:そうなのかな。

川上:連名はありえない。

藤本:松江さんの態度はどうなのか、ってのが大事なので。

加賀:直井さんとは分けた方がいいと思いますし、各々の課題は各々の課題だと思うんで、それを世間に示すってことは、各々じゃないですか、やっぱり。一致しないですからね、そもそも価値観も一致しないですし。置かれている状況も一致しないですから。

藤本:最初のやつも、三者の思惑が入ってごっちゃになっちゃってますし。それは別々に出した方がいいと思います。

加賀:そう、いろいろぐちゃぐちゃになってて。直井さんに聞いても責任転嫁になるし、松江さんからも直井さんに任せてたって言葉があったり。そして、松尾さんは証言していないって言ったりして、そこの件はノータッチだともおっしゃるし。そもそもロサは関わっているにもかかわらず、署名すらないというので。要するに連名であることによって責任の所在がすごく曖昧になっている、責任はそもそも二人にあるんですけど、もう声明してますからね。

松江:僕は、あの〜、う〜ん、なんていうのかな。今まで僕が例えば、加賀くんが取材に答える、僕らが声明を出す、そういう風なバラバラが良くなかったっていうのもあるんだよね。だから今、一緒に出さないかって言ったのは、そこなんだよ。夏に提案したのもそこなんです。僕と加賀くんと、そこに直井さんが必要なのかはよくわからない。僕と加賀くんとで、こういう考えだっていうのを出さないと、いけない気がする。

加賀:いや、そもそも考えが一致してない、今話していてもわかるじゃないですか。考えは一致しないです、価値観は一致しないですよ。思ってることも、

松江:一致しているところまでは、出せないかな?

加賀:いや、それはないです。それぞれで出せばいい話じゃないですか。

松江:僕がだって、危惧してるのはそこなんだよね。僕が出したことで、また加賀くんにズレがあると…

加賀:いや、ズレがあったらズレがあるっていうでしょ。

松江:それを僕はこの場で直接話し合いたい。外に出すって時はまた違う形にしないとね。

加賀:また、友人としてアドバイスしますけど。今もまた印象悪くなっていますよ、はっきり言って。歯切れが悪いし。

松江:だから僕は第三者の人に入ってもらって…

加賀:こうやって話していることを公開するってのは、まず一つだと思うんすよ。インタビューを公開するところは。それは、声明文を出すことよりずっと意味があると思うんですよね。

藤本:共同で出すってことになると、お互い納得してるってことになっちゃうんで。それはまだ違うんじゃないかと思う。まだ被害者と加害者という立場ですので。それ以前にまず、現在の態度として松江さんはこう考えています、で、謝ることがありますっていうのは、それは絶対に出さないと。それは世間からどう見られるかっていうのは、それは引き受けないといけない。少なくても。そういう、世間から見られる(と困る)というのが見えてしまうと、松江さんにとっても良くないと思います。すごく…それが、やっぱりこれだったんですよね。明らかにこれ、第三者というか、外からどう見られるかを意識してる文章だと思うんで。

牛丸:そもそも、継続的な名誉回復に努めていくっていうことは、それが一定の結果を得られた時に、加賀さんと松江さんの共感がもし起これば、価値観のすり合わせがあって。これは間違っていたので今後、同じものを作ろうとするクリエーターたちに、そしてまた作ろうと思っていた当時の自分たちに対して、何を言ってあげられるかって考えると、まだまだその連盟で声明を出して、この問題は解決しましたっていうのは、先の問題なんじゃないのか、と。

松江:いや、解決しましたっていうことではなくて、あの・・・

川上:出すのは怖いかもしれないですね、松江さん。でも、やるしかないですよね。またそこでズレが発生したら、その都度やっぱり、話し合いというか。それが継続だと思います。

加賀:あと、名誉って言葉は限定的だと思ったんで、権利って言ったんですけど。要は、毀損された、失われた権利を、回復する、保証するってことです。そういうつもりはないのかっていうことです。

松江:それは、加賀くんのために努めるよ。

加賀:YesかNoかで答えてください。

松江:Yes.

加賀:で、僕がいう前に言えばもっと良かったんじゃないかと思うんですけど。なんか、言わせるのは違うと思う。僕はこの機会は本当に最後のチャンスだと思うんです。松江さんにとって。変な言い方ですが、こういう言い方、自分で言っててずるいのかなって思いつつ、でも本心なのでいうと、これも僕は、この前出したやつも、これ、まじか?って思いましたもん。なんだろう…そりゃだって、状況悪くなるでしょうと。取り急ぎ感がすごくあるし。

藤本:この2回目の声明は、なぜ、こういう感じになったんですか?このものすごく簡素なものになってるんですけど。

松江:簡素なものっていうか、僕はもう、伝えたいことをシンプルに書いただけ。本当にそう。

加賀:じゃ、なんで取り急いだのか。

松江:取り急いだつもりはない。

加賀:取り急いでないんですね?記事を読んだから書いたっていう、それ以外には理由はない、これを出したのに。

松江:うん。

加賀:記事を読んで反省したから、これを出したと?それだけ?純粋にそれだけなんですか?それだけなら、それでいいですよ。別に。

松江:嘘をついてないよ。

加賀:それだけなんですか?それ以外の意図はないと?

松江:うん。

松江:ただ、ちょうど、僕がこれを、「f/22」を名古屋で読んだんだよね。そのあとなんだよ、これ。たぶん。えーっと。10日だよ。10日に僕読んで、それでやっぱり思ったことを出そうと思って。ただ出す場所をどうしようと思ったんだよね。自分はネットもないし、加賀くんにおくるのもおかしいし、どうしたら出すんだろうって思ったら、やっぱりスポッテッドしかなかったんだよ。それでちょうど僕が出そうと思って連絡をしたら、直井さんから話を聞いたんですよ。ええ。ええ。そういうタイミングだったんですよ、そしたら直井さんも、自分も出すっていう風になったんですよ。そこは、うん。

藤本:ちょっと、出す場所はないっておっしゃったんですけど、松江さんはSNSとブログやってらしたじゃないですか、あれはなんで閉めたんですか?

松江:あのですね、閉めた理由は、ブログはもともと書いてないで放置していたっていう、たぶん8年位前からずっと放置していたので、書いてなかったんですけど、ツイッターに関しては、自分が何かリツイートしたり書いたりしたことに、影響があるってことが怖くなったんですよ。

藤本:それはなんの件があってから?

松江:それは、この件があってから。何かをいうっていうことが、怖くなったっていうのはありましたね。なので、それまで僕、日常のことを書いたりとか。例えば政治的なこととかリツイートしたりとか。自分はこう思うってことを書いてたけど、そのニュースソースが果たして本当に確信が持てるものなのかって、そういうことまで考えるようになって、それでちょっと怖くなったんですよね。

藤本:なんでこれを話しているかというと、あれによって松江さんが逃げているっていう…あれ悪手だったな。

松江:僕は正直、自分のやってること、全部逃げてるとか、悪い印象しかないんだなっていうふうには。今もそうですけど。そういう印象はありますね。

藤本:そういうのが連なって、その****の人みたいなことが思われてる。

松江:そう思われたとしても、やっぱり僕はやるのが、自分が書いたりとかリツイートしたことで誰かを傷つける可能性があるかと思って、それはやめました。それは正直いうと、家族もってことも含まれてますね。

加賀:この、この声明に関しても、大人の事情みたいなのが一切介在しないんですね?気持ちだけで書いた?

松江:僕は気持ちだけで書いた、ただ直井さんとこういう風に書いたことで、そう見える?スポッテッドから出したっていう。だから、僕どっから出せばいいのか、大人の事情とかいうのは、たぶん、たぶんこれは本当にそうだと思うけど、僕はたぶん、そうとうなんつうのかな、遅れているというか、疎いというか、空気よめてないと思うのね。

加賀:僕がいうとするんだったら、誤解を解いた方がいいと思うんですけど。

松江:そこはたぶんずれてると思うよ、自分も。

加賀:ずれ・・てますよね…

松江:そのずれを直す、ずれないようにするっていうのは。

加賀:これ例えば、僕にこれを連絡するとかいう発想はなかったの?

松江:あった。あった。だから僕は牛丸さんには見てもらったくらい。これ、見てもらいましたもんね。

牛丸:あ、そうですね。僕は、見させてもらいました。

松江:で、牛丸さんは加賀くんは、たぶん、うん…

牛丸:松江さんには、主観でっていう。

松江:うん、その意見はもらいました。それがあった上で、これ。僕は加賀くんに出してもらうのも、考えたよ、僕を。加賀くんがツイッターなどで、こう、なんかわかんないけど、PDFを。

松江:だから例えば僕が、何か次出すっていうときも、加賀くんに出して欲しい。こういう風に会って話しているなら。

加賀:いや、でも、どう出すかってのはいいんですよ。ただその、流すんだったらちゃんと流さないと、今さっきお約束いただいたことが嘘になると思うんですよね。これ、プレスリリースで流したわけじゃないですか。で、10年間にわたってあの映画を公開してきたわけじゃないですか、そこの権利回復に対して最善の努力を尽くすって、あなたの口からその言葉が出てこないっていうのが…

松江:それはさっき、僕言ったよ、加賀くんに。

加賀:いや、僕が言って、で。歯切れも悪かったし。そういうことですよ。なんか、連名じゃ出せないですよ、やっぱり。やっぱりというか、当たり前ちゃ当たり前の話ですけど。

松江:ゴメンね、今日も俺やっぱり、一個一個考えながら話したり、ごめん。

加賀:考えていただいて結構なんですけど、考えていただいて結構なんですけど、考えなくていいとこまで考えてるなっていう印象があります。

松江:でも今日僕はもう全く、思ってること全部話したけどね。上映までの間、加賀くんがどういう風に感じてたかっていのも聞けたし、さっき友達っていう言い方してくれたからさ。友達ではあったんだなっていうのは、今日確認できた。

加賀:う〜ん、なんか、それをまとめ的にいうのは・・・

松江:いや、まとめ的じゃないよ。

加賀:いやなんかね、そういうとこなんですよ、たぶん。妙なレトリックが働いていくんですよね。

松江:そんなつもりないよ。

加賀:ないんでしょうけど。…なんだろう。

川上:ま、それはでも、加賀さんが受け止めることにも時間が掛かると。

加賀:そうなんですよね、そう、価値観が一致しない。僕だけの価値観で見てもしょうがないと思うんで。だからま、いらっしゃる中でこうやってお話できたのは幸いなことだと思うんですけど。

牛丸:いじめがあった時に、それをしてる側が友達だと思うのは…で、なんならその、被害者の側もそう思ってたとしても、客観的な事実としてそうではないっていうのを往往にしてあることだと思う…

松江:そうですね。

牛丸:俺たち友達でしょうって許されることと許されないことがあって…

松江:いや、今の話をしてるんじゃなくて、

加賀:今のとかも、言わない方が良かったですよ。そういうのって、飲み込んでおいたほうがいいじゃないでしょうかね。それは僕が一概に一つの感情だけで物を言ってるわけじゃないんで。ただいろんな感情の中で僕は言ってますよ。それは。で、なんかポジティブな部分だけすくい上げて…なんだろうな、わかんないけど。う〜ん、なんか佐渡金山で作品撮ってるみたいな感じで。綺麗なとこだけすくい上げていっても、なんか、やっぱり違和感はやっぱり、僕の中で、これまでのもありますしね。

藤本:感覚はすぐには変わらないと思うので。たぶん、この記事が出た後も、反応があると思うんですよ。そこでも何がおかしたかったかっていうのは確認はできると思うんで、そこでも確認するってことはあると思いますし。今日終わった後でも反芻しないといけないと想いますし。ここですぐ何かが変わるってことはないわけですよ。

加賀:僕としては、期待したい部分もありますね。ここでスパッと何かが変わるってのはないにしても、なんかやっぱり気持ちのいい、ここでの話での上でなんか一番いい落としどころで一つの道筋が見えて終わるっていうのが一番ベストだと思うし、僕が期待したことですけど。

松江:僕もそういうつもりだったんだけど

加賀:なんかやっぱりちょっと、う〜ん、なんか、想像力も欠如してるし、リアリティーも欠如してるし、当事者感覚もあるのかないのか僕は疑わしいし。

松江:ごめんでも、加賀くん、そこは12年・・・

加賀:それは僕の印象ですよ、あくまでね。

松江:ごめんね、12年前の話と、撮影当時の話と、上映までの関係性と、2年前のこととそれとかずっとすごくごちゃごちゃってなってるかもしれない。

加賀:僕の中でですか?

松江:僕もそう。

加賀:いや、僕もそうとかじゃなくて、今の文脈いうと、僕のことを言ってるんですか?って聞こえたわけですか?

松江:いや、加賀くんもそういう風になってるのかなと。

加賀:いや、そういう意図で今言ったんなら、僕もそうって。妙な、あれはやめましょうよ。

松江:ごめん、それは僕の話し方というか、そこなんだと思う。

加賀:たぶん、レトリックの上で、

松江:レトリックなんかないよ。

加賀:あるんですよ、あるんです。で、いざ、現実の突き合わせた時にズレが生じてるっていうのは、そういうところにもある気がして。

松江:加賀くん、それはちょっと、それはちょっときついは。それを言われるのは、本当にきついは。ごめん。レトリックなんか全然ないよ、僕は。

加賀:そうですか。じゃ、わかりましたよ。そうおっしゃるなら、そうなんでしょう。気持ちの中、価値観の一致をみることはないんでしょう。別にいいんですよ、本当に。僕は別に妙な言質をとろうとか、言い方を今気になってるだけなんで、それはもうしょうがないです。なんか、しょうがないです。

牛丸:どうすれば加賀さんが過去、12年前、上映にいたるまでと、要するに2年前と、それがぐちゃぐちゃになっているということでしたけど、僕が加賀さんを近くで見てて思うこととしては、終始一貫しているようにしか思えないんです。全然ぐちゃぐちゃになってなくて、単純に不本意なことがあって上映があった。その後上映をずっと続けられた。で、それについてやめてほしいし、自分は嫌だと思っているってことで2年前の出来事が起こってる。そしてその後も、クローズドの場ではなく誰に聞かれても恥ずかしくないような言葉を、人に見える形で対話がしたいっていうことなんで。別に何もぐちゃぐちゃになってなくて、たどっていっても、この時こうでこの時こうだったのも一貫してるように思えるんです。

加賀:そう言ってもらったからあれなんですけど、要は分かりやすく言うと、僕はたぶん12年前、あるいはもっと前から作品ができた段階から、僕がいうことはたぶん変わってないと思うんですよ、ずっと。変わってないんですよ。ただ、声が届かないから声をどんどん大きくしていったっていう、この12年間だった。12年間じゃないか、もっと10何年間だったという話ではありますね。だからぐちゃぐちゃになっては…(いない)。ただ、今の話はあくまで印象でどうこうって話をしてたんで、ぐちゃぐちゃになってんじゃないかって言われたらそうかもしれないし。

松江:ただ僕がそういう風にうまく伝えられなかったんだとしたら、本当にごめん。僕はちょっと今日の中で、その当時考えていたことと、今は違う、っていうこととか、うまく伝わってなかった気がする。

加賀:もうだから、いいっすよ。なんかもう、いいっす。その中僕の印象がうがった見方かもしれないです。

満若:松江さんご自身が整理仕切れてない感じがすごく感じました、伺って。たぶん松江さんご自身はもう12年前の話なのと、ものすごく上映したくなって、完成後1・2年すごく各地で上映した後は、定期的に上映して…たぶんもう過去のものにされてたと思うですよね。で、その後、童貞がヒットして、アンニョン由美香ですか、アンニョン由美香を作ったとして、どんどんどんどんキャリアをつんで行った中で、もうたぶん、正直忘れ去ってたと思うんですよね。わかんないですけど。でももう一回自分を見つめ直して、ご自身で総括する時間っていうのが必要なのかな、と。今日の話を含めて。

藤本:最低限、やることは決めておかないといけないかなと。声明の撤回ですとか、まず。それだけはまず、はっきりしておきたいと。

牛丸:現状、いろいろな形をへて今、直接的な対話と、あとは謝罪に至ったっていう日。第三者を交えて対話で謝罪にいたったという途中経過。その後じゃ、どうするかっていうことを継続的に、権利回復をふくめ、。こういう言い方をするとあれですけど、謝罪文だった、じゃどうするかといったらどうやって償って行くか。…また、加賀さんにとってもそうだけど、松江さんにとっても直井さんにとっても周りにいる人々、クリエーターの人たちとか。ひいてはドキュメンタリーであれフィクションであれ映画を作っていく、モノ作りにおいて、この事件がどういう影響を、今後の映像制作者たちに影響を与えていくのかっていうことがあると思うので。かつ、一つ直接的な対話と謝罪文に至った途中経過があるかなと。あと具体的にじゃ、どうするかというふうな気がします…

松江:加賀くんの具体をもう少し知りたいっていのがあるんだけど。

加賀:それはつまり?

松江:どういう形を望んでいるのか。

加賀:僕が何を望んでいるか?

松江:例えばだけど、何回か定期的に会う?

加賀:う〜ん、いや、それより先に、松江さんがどうしようと思っているのかを、僕は聞きたいですね。なんか、その、そういうとこだと思うんですよ。僕がこう言ったからでやるより、たぶん先出ししたほうがいいと思うんですよ。それは。

松江:僕はまずこの声明文は撤回するよ。そこは直井さんとか松尾さんも言ってるとこなんだよね、加賀くんが何を望んでいるのか、望んでいるというか、そこはなんなんだろうっていうのは、直井さんとか松尾さんも言ってるんだよね。

加賀:う〜ん、受け身ですね。なんか。そういうのって。受け身だと思いません?どうしたらいいですか?って。

松江:そんな言い方してないよ。

加賀:いや、言い方を言われるなら、俺も一緒でしょ。

松江:そっか。

加賀:までも、

松江:じゃなくて、

加賀:どうすれば納得するか、松江さんにとって得なんじゃないですか?って言ってるんですよ。

松江:僕はね、その、今まで自分がやってきたことっていうのが全部、逆になってるってうのがあるんだよ。その、2年前の声明もそうだし、今回のもそうだし。全部なんか加賀くんの感情を逆なでしてしまってるんだ、っていうのがちょっと怖いんだよね。決してそんなつもりないし、今もこうして話してることは、僕は加賀くんにすごい、レトリックとか全くそんなつもりないんだよ。でもそういう風に聞こえてしまっているっていう状態にまでなっているってことが。うん、次にどういう言葉をかけたり、もし次に会えた時とか、どうするといいんだろうっていうのが。

加賀:じゃ、僕が望んでいることは、自分たちで考えていただいて、それをご提案いただくのがいいんじゃないでしょうかっていうのが僕の望みです。だって、よく考えてくださいよ。まず訂正するじゃないですか、じゃ、今後どうするんですか?って話になると思うんです、必然的に。その時に、ま、加賀がこういってるからその通りこうしますじゃ、それでいいんですか?っていうの。

松江:いや、加賀くんが…

加賀:僕は嘘はつけないんで。あの、あ、僕がこう言ったんでこう言いましたって、僕はいいますよ。それでいいんですかっていうことですよ、それで本当にいいのかっていう。権利回復に努めるっていうことは、最善をつくすってことは、要するにこの問題を解決するのに最善をつくしましょうってことなんですよ。解決したいですよね?

松江:したいよ。

加賀:俺はしたいんですよ。

藤本:加賀さんに意見を求めることで、加賀さんの意見を聞いたからいいだろうっていうエクスキューズが生まれちゃうと思うんですよ。松江さんの中に。それは良くないので、自分で考えて、自分の誠意をだして、自分でこれからどうやっていくかっていうのを。人にどう思われようと同じだっていうのが、絶対必要だと。

川上:要するに松江さんが言っていることも僕変じゃないと思うんで。この、自分たちでは意識なくこういう声明を書いて、それがけっこう悪いことだと気づいて。こないだの謝罪も悪い方向に進んじゃって。それだけ書いてもすごい素直な気持ちだと思うんですね。確かに、被害者に「じゃ、どうしたらいいですか?」って直接聞くのは、ちょっと…無責任だと思うので。松江さんの周りにもいろいろ相談できる方いらっしゃると思うので、いろんな人に相談しながら、自分たちで考えてもらって示していくっていうことじゃないんですかね。

加賀:いや、単純に、なんか、これをやったら許されるっていうラインを引くのを、僕に求めるのは筋違いだと思うし、印象としてもよろしくないんじゃないか。これ(声明文)を出したのはお二人なんで、お二人の印象が悪いんじゃないかって、気がします。

藤本:で、ここと違うのは、今回の話で、どれだけ進んだかはわからないですけど、少しは進んでいるので、そこの違いは出てくるだろうって。

加賀:この声明文をだしたのが劇場からだったんですから、劇場も引っ張り出してきてほしいですよ。それ、できるんですか?っていう

松江:今できるとは、それは言えない。直井さんにそれは聞いてみる。

加賀:で、僕もそれを僕が望んでいるとは言えないし。そこの裁量権というか、さじ加減って、おふたりなり、関わってるんですよね。ロサは。この文章を書くにあたって。だったら、

松江:ま、関わっているというか、上映の中止を決めたのはロサ。

加賀:そもそも上映をしていたのもロサで、僕はロサでも嫌だってことは言ってるはずなんですよ。その事実をロサはどう受け止めてるのか、っていうのは、どうなんでしょうか。要は実害がそもそもあるわけですよね、その実害を、どう捉えているのかというのも含めてですよ。別にいいですよ、弁護士を間に挟んで、大人の話し合いにしてもいいですけど、それが果たしてこれの解決に向かう最善なのかっていうこと。

川上:それじゃ、解決しない…

加賀:たぶん今(川上さんが)おっしゃられたことって、確かにそうなんですよ。僕が何かを要求するのは自然なのかもしれないけど、それでいいんですか?っていう。単純な。その辺は直井さんとも話すところかもしれないですけど。

牛丸:加賀さんが受け入れるかどうかはともかくとして、自分たちとしてはこれこれこういうことだったし、これを鑑みて、こういう対処をしようと思ってるということが、一つの誠実さとして受け入れられる要素になるんじゃないか。その方がいいんじゃないかっていうことが、一部表現は違うかもしれないですけど。加賀さんが仰ってることなんじゃ?どうしたらいいの?

加賀:わかんないですけど、もしかしたら次にいただいたことで僕が、いやいやこういうことでしょ?っていうのもあるかもしれない、だって、例えばこれ、この時に出したプレスリリースに出した数が一社でも少なかったら、僕はそれ、いいますよ。声小さくなってんじゃないんですか?ってなりますよ。嘘ついた時はあんだけデカイ声で言って、訂正する時は声小さくなってんじゃないですか?っていいますよ。

松江:プレスリリースを載せるか載せないかはプレス側の判断だから。

加賀:いや、でも金を出してでもやるべきですよ、そんなの。プレス側の判断って、マジで思ってますか?

松江:プレスリリースを確実にこれ、載せてくださいとは頼めないよ。

加賀:マジで思ってます?

松江:一社でも少ない場合とか、そこは、僕は約束は…

加賀:いうは言いますよ、約束できなくてもいいですけど、おれはいいますよ。そんなの、当たり前じゃないですか。

藤本:約束はできなくてもお願いしますって念を押したりとかすることはできるんで。そこはま、気持ちの問題ですよ。

加賀:媒体にも責任があるわけじゃないですか?で、責任を負ってる媒体に対して、お二人は責任を負ってるんですよ、これ流してるんだから。

牛丸:流してくれないと困るって言えばいいんじゃ?

加賀:そう。そうなんですよ。それはプレスの判断だっていうのは、そういうとこなんですよ。

藤本:僕の持ってる媒体ではないんですけど、他の媒体は嘘をついたってことになってるんで、本当いうと迷惑なんですよ。怒っていいところなんで。

加賀:そう。もし媒体から損害賠償請求あったら、それ受け入れなきゃいけないと思うんですよね、その義務はあると思うんですよ。そういう話なんだと思うんですよね。たぶんまだ想像力が足りてないんだと思うんですよ。

加賀:一回バラしますか、今日は。時間もだいぶいっちゃってますし。

満若:たぶん、これやって終わりことにはならないと思うので。松江さんはたぶん今加賀さんの反応が怖いんでしょうけど、これもう、松江さんが歩み寄るしかないんで。たとえ批判くらおうが文句言われようが、一社少ないぞって言われようが、やるしかないと思うんです。で、一気にはたぶんいけないんで、一歩一歩近づいていくしかないで、それは時間かかることなんですけど。それをやっていくしかないと思うんで。まずは松江さんからどういう風に歩み寄れるかっていうのは、基本的には加賀さんに提示すべきことだと思います。

加賀:単純に道義的な話をしても、これだけ人を裏切ってきた人間がですよ、変われるんだとするならば、人を信じるべきなんじゃないですか?わかんないですけど、話してて僕は信用されてないなって思ったんですよ。そりゃそうだろうなって思うんですよ。だって、あんなに人を裏切ってきている人間なんだから、人を信じられるわけないねぇよな。人を裏切ってきて、人は裏切らないと思ってるとは、僕は思ってないですよ。そりゃ。だからま、信じるところからはじめましょうよ。お互い。

松江:加賀くんは僕のこと信じてくれる?

加賀:う〜ん、当分どうでしょうね……難しいです。逆にいうと、どう思います?

松江:僕は加賀くんに信じてほしい。

加賀:信じられると思います?今までの話を踏まえて?

松江:信じてもらえるとは、あんまり思えない。今日話をしてきて。

加賀:だからそういうことだと思うんです、そういう認識で、ちょっとずつお互いの理解っていうか、今こうやって話できたことが第一の収穫だと思うんで、こっから道は長いですけど。だってもうイギリスでも上映してるじゃないですか、イギリスのお客さんを集めて、もう一回、説明するわけにはいかないわけですよね。しかも、DVDも配ってるじゃないですか。いろんなところに。

松江:それは…

加賀:何バージョンかあるのは、僕は知らないですけど。何度かにわたって、いろんなところに配ってるわけですよね、それ全部回収なんて、できるわけじゃないですか。出回ってるわけですよ。見てる人いるわけですよね、僕はそれ、了解してないですよね。DVD出すとかっていうのも。当初の約束を無視して、僕はそれを了解していないにもかかわらず、そういうのを流してるわけじゃないですか。そういうの全部含めて、ご自分たちで考えていただいて、正直僕は信じてないです。さっき聞いた話とかで「気持ちで書いた」っていうけど、そんなわけねぇじゃんって思ってます。はっきりいって。そうかって思うかもしれないですけど、はっきり言ってそうですよ。いや、絶対状況がそうさせてるって…

松江:加賀くん、それは本当に違うんだよ。

加賀:本当に違うって言えます?

松江:本当に違うって言える。僕は名古屋で10日に見て、書くって決めた。

藤本:ま、その辺の認識もこれからの態度で改めて行くとか、そういうことなんですよ。ここですぐ信用してくれっていうのは、ちょっと違うなって。

加賀:だって、信用したら信用した分裏切られてきたのが、10年前ですよ。それを踏まえて「信用してくれないのは、残念だ」っていうのは、通らないと思うんですよ。当たり前じゃんって。そこに客観性が欠落してるじゃないですか、だって、それ、

松江:でも僕はまず信用してもらうためにここにいるっていうのは。

加賀:僕はそれすら100%は信用してない。

松江:そういうことか…

加賀:状況が悪くなって、風向きが悪くなって、なんとなく僕と話をしてっていうところで、落とし所探ってんじゃないかっていうふうに僕は受け止めてますけど。

松江:そっか。

加賀:それはもう信用する、しないの話だと思うんですけど。話してみてそう思いました。今日の結果として、そう思った。っていうかたぶん、僕だけじゃないと思います。これ読んだ人、みんな思ったと思います。みんなっていうと言い過ぎかもしれないけど、多くの人は思ったと思う。「音楽」の公開を控えているから。たぶんみんな思ってると思います。たぶんこれを出した時も、2年前出した時も。「あ、テレビやってるから、なんか全部認めない方向で、黙殺する方向で動いたんだな」って。僕だけじゃなくて、結構多くの人はそういう言い方をしてると思います。それが誤解なんだとしたら、誤解を解くようにするべきだし、誤解じゃないなら、それは素直にいった方がいいと思いますし。僕はそっちを望んでますけど。望んでいると言ったら変か、僕の認識の上での発言ですから、別にそうじゃないんだったらそれは考慮しなくていいですけど。バラしましょう、今日は。落ち着かないです。ちょっとすみません、長々と。ありがとうごあいます。

満若:どうしましょうか?やっぱり、訂正だけは書くっていう確約は。この場で、それは大丈夫なんですよね?

松江:はい、それは直井さんと相談した上で。

満若:直井さんと相談っていうか、松江さんご自身の名前で監督として出す、っていうことは現段階の、この場の決め事で。

加賀:記事にするにあたって、今日の話し合いの落ちみたいなのってあると思うので。

満若:っていうか、うやむやにしちゃうと次ないかもしれないんで。

藤本:まず現状のこの声明を撤回するというところまできました。

満若:いつくらいに?

松江:それはちょっと、いつくらいにとは言えないですけど、早いうちに。

加賀:あとはこの件に関して、毀損された権利回復に最善を尽くすっていうことを、すごく抽象的な表現になりますけど、それも約束してもらえるのか。その2点というと同じことなんですけど、具体化したのが声明文撤回、

松江:ごめんね、今、なんて?

加賀:要するにプレスリリースを出すと、訂正を出すっていうのは、今僕がいった権利回復のより具体化したことなので、重複しますけどっていう。だから2点といったのは正確ではないな、と思ったので。言いかえたんですけど。ということで今日の話し合いは、そういうことで。コンセンサスはとれた、お互いの同意はとれたってことで、いいですか?

松江:ハイ。

加賀:今まで話した中で、ここはとかっていうのがもしあるんだったら聞きますけど、さっきの言ってほしくないっていう、あそこのとこは、僕もちゃんと切ります。

※ここで対談は終了し各人機材の撤収を始めたものの、松江氏がなかなか帰らず再びオフレコで話し合いが始まる。